Exotic Perks
アーサイン・ガード
Stats
防御力 | 0 |
Curated Roll
Lore
アーサ・フリオーサ
「下がれ。二度は言わない」——ブジョルナ3
彼女の後ろで、人々は逃げ惑っていた。
数え切れないほどのフォールンが襲ってきたのだ。最初にスキフが1隻。続いて2隻目、3隻目が現れた。そして最後に、完全武装のケッチが頭上でクロークを解除したのだ。かつて300人ほど居た者たちは、すでに100人に減り、彼らを護れるのは彼女たち3人だけだった。数分の内に、戦える者は彼女だけになっていた。
彼女は生き残りを古い工業用排水路だった洞窟に導いた。そこの汚染レベルは肌で感じられるほど高く、人々がたとえ今日生き延びたとしても、この場所の環境によって数年、いや十数年寿命が縮まるだろう。
それでも彼女は、不気味なほど落ち着いた様子の子供2人を抱えながら人々を奥へ奥へと押し込んだ。この子たちは一族と同じく、5000キロに及ぶ追放の中ですでに耐え難いほどの苦痛に耐えてきた。彼らは、より良い生活を約束され故郷を捨てたのだ。希望、光、そして一族としての強さが得られると言われていた。暮らしを良くするため、彼らは全てを失ったのだ。
彼女のゴーストが悲報をささやく。この洞窟は十数キロに渡って広がる迷路で、ほとんどの通路が行き止まりである、と。壁は徹底的に強化されており、スキャンできるのはせいぜい500メートルほどだった。手当たり次第に進むしかないが、追手が迫っている。ゴーストは、逃げ切れないだろうと考えていた。少なくとも皆が生きているうちは…
彼女が抱えていた子供達のうちの一人、バイオレットという少女が彼女を見つめ、ガーディアンが居れば大丈夫、と言った。その目には一片の疑いもなかった。ここまで来たんだもん、と少女は言う。彼女はバイオレットに大丈夫だと微笑みかけた。
彼女は子供達を下ろし、自分は残って時間を稼ぐ、先に行って皆と合流するようにと告げた。そして敵を決して通さないと、トラベラーの光にかけて誓った。
彼女のゴーストも渋っていたものの、追放者たちと合流するため先に進んだ。ゴーストは、どんなに時間がかかろうとも、必ず戻って彼女を見つけ、蘇らせると誓いながら去って行った。
ゴーストの光が見えなくなり、100人の生き残りの足音が聞こえなくなると、彼女はヘルメットを被り、ガントレットを締め直し、足先で地面を覆うヘドロに線を描いた。フォールンのドレッグの足音がトンネル内に響いてくると、彼女は光を引き出しボイドのエネルギーでシールドを張った。
必要なら、この一線を永久に守り抜く。