Exotic Perks
強化ビーコン
Stats
防御力 | 0 |
Curated Roll
Lore
フェニックスの揺りかご
一部の者にとっては安らぎだが、他の者にとっては試練となる。
「執政官? エイ? 私です。戻りました」
「聞き覚えのある声だな。ウロス。炉を見つけたな」
「ええ、執政官」
「お前ならやれると思っていた。来い。隣に座れ。旧交を温めようではないか」
「…執政官? 何があったんです?」
「私はもう最高天執政官ではない。もう何年も前の話だ。私はゴーストを失った。つまり… 光を失ったんだ。そのうえ炉もな」
「でも…」
「その肩書きは今はもう私のものではない。彼らを探せ。サンブレーカーを集め、新たな執政官が必要だ。部隊が統率を失って久しい。皆を集めろ、ウロス。
熱は力だ。繋がりを絶ち、構造を破壊し、要素を分解する。熱は個体を液体に変え、さらにエーテルへと変化させる。つまり熱とは混沌と破壊の力だ。宇宙さえも引き裂くことができる。我々の組織が失われた一因でもある」
「どういう意味です?」
「お前の中で燃えさかる炎… 激情そして憤怒が敵に向かって爆発を引き起こす。敵を炎上させ、破壊する。だがそれだけではない。自身や仲間が炎を生み出したときはどうなる?」
「自分や仲間が…? 炎の輪の中で敵は燃える。でも仲間は無傷のまま、その炎を通り抜けることができる」
「そうだ! だがお前にとってはそれだけではない。そうだろう?」
「ええ。炎の輪の中にいると、自分が強くなったよう気がします」
「その通りだ。だが、ソーラーの光の恩寵は本来我々だけに授けられたものではない。かつてサンブレーカーの者たちは、その内なる炎の暖かさを共有することができた。輪の中を歩いた仲間もその暖かさを感じることができた」
「何が起きたんですか?」
「炎の輪は、幸福か苦痛の一方だけを与える裁きの炎だったのだ。あまりにも多くの光の運び手が、その火の中で焼えた。サンブレーカーが文明と称するものを維持できなかった理由の1つだ。
そこを離れるのは容易ではなかった。仲間の全員が納得していたわけではなかった。我々は為せる正義とは別に、意見が一致しない中で判断を迫られた。そして結ばれるよりも多くの絆が壊された。
少しずつ、我々は何かを失っていった。炎の暖かさを他者と共有するのは… どんどん難しくなった。やがてその方法は秘技となり、その秘技は謎へと姿を変えた。
他の者たちを探せ。最高天執政官を選任するのだ。炎を共有する方法を見つけろ。私は年を取りすぎた。分け与えられる炎も残っていない」
「いいえ、エイ。私の肩が冷えないのはあなたがいるから。あなたの言葉は私の中に新たな炎を燃え立たせてくれます。我々で力を合わせて炎を広げましょう。再びその暖かさを共有する方法もきっと見つかります」
「だが私は年を取りすぎた。目も見えない。光も失った」
「あなたは私よりも遥かに多くのものを見てきています。その優れた先見性は、私の目を開かせてくれました。あなたはゴーストの影などではない。あなた自身が太陽のように光り輝いているのです」
「口数が少ない割に、お前は話し方が巧みだな。新しい最高天執政官は思っていたよりも早く見つかるかもしれない」